損害保険の補償内容や種類は？その特徴について解説

そもそも損害保険とはなんでしょうか。損害保険とは、『偶然発生したリスクに対して補償する保険』のことです。

このあと詳しく説明しますが、馴染み深いものとして、自動車の自賠責保険、住まいの火災保険などが損害保険となります。たまたま発生してしまった損害に対して補償するものになるため、生命保険は損害保険には含まれません。

損害保険の特徴としては、一定の補償額が支払われるというものではなく、損害額に応じて補償額が決まる実損払方式が採用されます。損害が発生した際の損害対象は基本的に毎回異なり、あらかじめ決められた補償額が支払われるのではなく、損害額に応じた補償額を都度算出し、適正金額分の保証金が支払われることになります。

2-1. 自動車保険

自動車を運転することによって発生するリスクはいくつも存在しています。不注意で電信柱や壁などにぶつかってしまったり、歩行者や他の車に追突してしまったりする可能性もあります。事故を起こしてしまった場合の賠償金額は非常に大きい金額になりやすいため、車を運転する場合は必須の保険でしょう。

必ず加入しなければならない『自賠責保険』と任意での加入となる『任意保険』の2種類があり、基本的に多くのドライバーが任意保険にも加入しています。

2-2. 火災・地震保険

火災や地震などの天災によって、大切な住まいや家財が被害を受けてしまうことがあり、最悪の場合は住まいそのものを失ってしまう恐れがあります。いざというときでも暮らしや住まいを守ることができる手段となるのが、火災保険や地震保険です。

2-3. 旅行・レジャー保険

国内旅行・国外旅行問わず、旅行中の怪我や病気、盗難被害などに対する損害を補償する保険です。また、ゴルフプレー中の事故に備えるゴルファー保険などもレジャー保険に含まれます。旅行・レジャー中に受けた損害の他に、第三者に対して与えてしまった被害に関しても補償対象となります。

2-4. 傷害保険

予期せぬアクシデントによるケガによって、入院や治療が必要になった際の費用について補償する保険です。ケガに対する保険のため、病気の補償は対象外となります。また予期せぬアクシデントによるケガに対する補償のため、骨折している足でボールを蹴ってケガをしたなどの場合も補償の対象外となります。

3-1. 火災保険

火災によって拠点が被害に遭った場合、頼りになるのが火災保険となります。

また、それが１拠点だけではなく、同敷地内に複数拠点があったり、同建物の複数フロアに事業所が入っていたりする場合、飛び火などで火災範囲が増えてしまう可能性が高いため、火災による損害は非常に高額になってしまう事でしょう。そんな万が一に備えるため、火災保険は必要な保険といえます。

3-2. 賠償責任保険

お客様など第三者に対して賠償責任が発生した際に役立つ保険です。

たとえば飲食店において、ホールスタッフがお客様にコーヒーをこぼして火傷を負わせてしまった場合や、品物の配送中に接触事故を起こしてしまった場合など、第三者に対して法律上の賠償責任が発生した際にカバーする保険となります。

3-3. 貨物保険

運送中、あるいは保管中の貨物に対して起こりえるさまざまなリスクに対して補償する保険です。

輸送中に貨物が破損してしまうこともあれば、輸送中に貨物が行方不明となってしまうことも考えられます。そういった事例から貨物への損害をカバーするための保険となります。

3-4. 興行中止保険

コンサートやイベントなど、興行が何らかの事情によって中止となってしまった場合、それが興行主側の責任によるものであれば仕方がありませんが、悪天候などの不測の事態や突発的なものであった場合には主催者側にとって想定外の損失となってしまいます。

そういった場合に中止や延期に対して発生する被害額を補償する保険となります。

損害保険は種類がたくさんありますが、どれもが不測の事態における損害を補償するものとなります。
もちろんそういった事態が必ず発生するわけではありませんが、ご自身や第三者を守るためにもできる限り加入を検討するといいでしょう。